小学校受験で親子面接がある場合、お父様には以下の切り口で質問されることが多いです。
- どのようにして本校を知りましたか
- 学校説明会には来たか、どんな印象を持ったか
- 志望理由
- 校風、教育方針を深く理解しているか
- 宗教教育への理解
- 通学経路、所要時間
- お子さんが学校にいる時に災害が起きた時はどれぐらいで来ることができますか
- なぜ小学校受験をすることにしたか
- 我が家の家庭方針
- 小学校に協力できるか
- 仕事について(子どもは父の仕事を知っているか、仕事を通して何を伝えたいか、跡を継がせたいか)
- 趣味は何ですか、趣味に充てる時間をどのように確保しているか
- 自分が親から受け継いでいること
- どのようなお子さんですか
- お子さんが園でのお友達をできるだけ多く答えてください
- そのお友達とどのような遊びをしているか
- お子さんが今一番興味を持っていることは何か
- どのようにお子さんと関わっていますか
- お子さんは外でどのような遊びをしますか
- お子さんとどのような遊びをしますか
- お子さんを育てる上で気を付けていること
- どんな時に褒め、どんな時に叱りますか
- お子さんの最近の言動で感動したことは?
- いじめについて
- 現在の社会情勢について
- お名前の由来について
- 母親に点数を付けるなら?
- 学校への要望はありますか
もちろんすべてを質問されるのではありません。
ポイントは以下の8つです。
小学校受験の親子面接における父親の質問の柱
- 志望校について
- 志望理由
- 宗教について
- 社会情勢・教育論について
- 仕事について
- 教育方針(父親の教育に対する価値観、考え方)
- 子どもとの関わり
- 家庭における父親の役割
もっと大まかに分けると、3つに分けられます。
- 志望校に関すること・志望理由など
- お父さん自身の考えを問うもの
- 家庭内に関すること
今回は、3.家庭内に関すること の中でも父親の役割についてを紹介ます。
うちのパパ、こんなの答えられるかな?
育児に関して主体的に参加してくれるお父様は、親子面接に強いんですよ
小学校受験のためだけに準備をするお父様は、親子面接でボロがでやすいんですよ
付け焼刃では対応できないということだな
この記事はこんな人におすすめ
- 小学校受験の親子面接の父親の対策を考えている人
- 父親の役割とは何か?と悩んでいる人
- 小学校受験をする子どもとの関わり方について知りたい
「父親=仕事」「母親=育児」でよいのか
小学校受験の親子面接でのトップバッターはお父様です。
まずお父様に志望理由から始まり、教育方針、子どもとの関わりを聞きます。
その質問の中でも、父親の役割についてはご家庭でよく話し合っておかないと失敗に繋がります。
お父様、お母様のご両親の時代は、「父親=仕事、母親=育児」だったかもしれませんね。
でも、小学校受験でお父様が
私は仕事が忙しいので育児は妻に任せています
なんて言ってしまったら、血の気が引きますね。
でも実際には「よくある光景」なのかもしれません。
仕事が忙しいのはわかるけど、休日にも自分のことばかりして子どもと関わってくれない
というご家庭もありますよね。
父親・母親の役割は性別としての役割分業ではいけない
私は小学校受験の面接で子育てとは何かを聞かれました。
社会規範を身につけ、自立した人間を育てることだと考えています
その後にエピソードを話しました。
この子育てをするにあたって、「父親の役割・母親の役割」について考えていきましょう。
父親・母親・子ども2人が平均だった時代から、令和の今はシングルマザー、シングルファーザーも珍しくなくなってきていますよね。共働き家庭も多くなってきています。
子育てを性別で役割分業にしたら、ひとり親家庭、共働き家庭の育児は成り立たなくなります。
ですから「父親=仕事、母親=育児」という考え方は、とっくに時代遅れになっています。
父親・母親は互いの能力を活かしあい、共に育児に関わることが大切です。
うちの旦那は仕事をする能力しかないんだけど?
小学校受験をするならお父様も育てていかないといけませんね
えー、子どもだけでも大変なのに・・・
育て上げたら、今後は楽になりますよ
夫婦で子育てに関わること
生まれたばかりの赤ちゃんは、誰かに依存しないと生きることができません。
お腹がすいたら泣けば授乳やミルクをもらえ、おむつが気持ち悪くてもなけば交換してもらえる。
こういったことを繰り返していくことで赤ちゃんとの信頼関係の基礎ができます。
そして、このようなことを担っているのが大部分が母親です。父親が赤ちゃんと信頼関係を築くには意識的に赤ちゃんと関わっていかなくてはいけません。
これはもちろん、赤ちゃんの時だけでなく、育児をしている間はずっと続きます。
意識的に育児に関わると同時に、主体的に関わることが大切です。
ママ、次は何したらいい?
ママ、ご飯食べたら、公園に連れて行ってくるね
さらに、育児は生活の中心に位置づけて、仕事と同じレベルに扱うことによって、父親としても成長することができます。
仕事と育児を同レベルに考えてくれていたら、小学校受験も楽々乗り越えることができそうですよね
でも、そんなお父さんは少ないだろうな
父親の育児の関わり方
育児に意識的、主体的に関わってくれないお父様だとしても、小学校受験をするのであれば、何も対策をしないわけにはいきませんよね。
では具体的に父親の子どもとの関わり方を紹介していきます。
父親は「遊ぶ」だけでなく「お世話」も重要
父親が子どもと関わることを考えた時に一番に出てくるのが「遊ぶこと」ではないでしょうか。
もちろん遊びも大切です。遊びの中で、遊びのルール、社会のルールを守らせ、社会的常識を身に着けることができます。
しかし、これからは父親も遊ぶだけでなく、子どものお世話も重要視しないといけません。
育児に伴う家事を行う
育児に伴う家事はたくさんありますよね。
- 子どもを起こす
- 朝ごはんの用意
- 子どもの身支度をする
- 家を出る時間を管理する
- 洗濯をする(服・靴)
- 洗濯物を畳む
- 子ども部屋の掃除
- 子ども勉強の管理
- 子どもの友達関係の把握
- 習い事の送迎
- 健康管理(普段の体調から身長・体重などの成長に関するもの)
- 幼稚園で必要なものの補充
- 服や靴のサイズをチェック
- その他たくさん
目に見えない家事ってやつですね
書き出せばまだまだたくさんありますよね
簡単に書いてこれだけの見えない家事があるんだ。
お母さんたちはそれを自然に毎日こなしているんだな
これからは、こういった育児に関する見えない家事も父親と母親で分担することが大切ですね。
子どもの成長を楽しむ
父親が「育児を手伝う」と言って母親が激怒!という話をよく耳にしますが、これって
- 家事育児は母親がするものだと思っている
- 母親の方が子どもと関わる時間が長いから、育児のメインは母親という決めつけ
という考えがあるんですよね。
こういった考えを持っていると子どもに対する責任感も芽生えにくくなりますよね。
大切なのは、「親子で共育ち」です。
子どもが成長するにつれて、親も成長していくのです。子どもの成長を身近に感じて楽しみ、自分自身の親としての成長も楽しむことが大切です。
母親の育児の不安を和らげる
父親が子どもと接する時間を長くするとともに、内容も考えないといけません。
子どもと遊ぶ、お風呂に入るなどだけではなく、積極的に父親自身の趣味を子どもと楽しんだり、仕事について教えるのも大切です。
そして、母親の育児の悩みや不安を軽くするように、互いに話し合って育児ができるといいですね。
普段から話し合う習慣がついていたら、小学校受験の面接のときに慌てなくてもよいですね
父親が子どもと遊ぶだけでなく、育児に伴う家事や趣味を共有したり、仕事について話したり、母親の悩みを知ってたら、家庭のことなら何を聞かれても無敵だな
叱る時は厳しく叱る
心理学者の河合隼雄氏は、【母性原理を「包む」原理としてやさしさ・受容・保護とし、父性原理を「切る」原理として、きびしさ・規律・鍛錬】としています。
父親、母親の性別としての役割分業はすべきではないですが、母親の方が子どもと過ごす時間が長い場合、叱る回数も多くなってきますよね。
そうなんです。私が叱っても効果がなくって
あるあるですよね。母親が叱っても聞いてくれなくても、父親がここぞというときにビシッと叱ってくれたら助かりますよね
楽しく遊ぶだけでなく、ルールや約束を破ったり他人を傷つける言動をしたときは、厳しく叱る必要があります。
まずは父親に子どもと遊んでもらう
理想は、父親自身が主体的に育児に参加してくれることです。でも、なかなか難しいのが現実ですよね。
小学校受験に関わらず、お父様が育児に積極的に参加してくれない場合は、まず子どもと遊んでもらうことから始めましょう。
子どもは、親と一緒に遊んでいるだけで様々なことを学んでいます。
親と一緒に遊ぶ子は、そうでない子より社会的スキルが高く、仲間を関わることができる」という研究もあるんだ
さらに、親が子どもと友達のように遊ぶ、つまり子ども目線で遊んでいる子はその傾向が強いんだ
子どもと遊ぶことによって、子どもの成長に気付くはずです。
えっ、もうこんなことできるようになっているの?
そして、お父様の趣味がお子さんもできそうなことであれば、一緒にチャレンジしてみるのもいいですよね。
まとめ
今回は家庭に関することの中でも、父親の役割について紹介しました。
昔のように「父親=仕事」「母親=家事・育児」の時代は終わりました。父親・母親の役割は、性別での家庭での役割分業ではなく、父親・母親の能力を活かしあって分業をすべきです。
お父様が協力的でない場合、小学校受験を乗り越えるのは困難な道になると考えてください。
お母様が小学校受験のお勉強につかれた時、お父様が代わりに見てあげることができるくらいにしておくのがベスト。
お父様が、育児に関して主体的に参加してくれるのであれば、小学校受験の親子面接で教育方針を聞かれても、子どもとの関わりを聞かれても怖くありません。