点描写(点つなぎ)は、さまざまな分野の力が試されます。
巧緻性だったり、図形の問題、数の分野として捉えることもできます。
なぜ、数の問題?
点描写の問題を始める時に、「右から3番目、上から2段目の点から始める」といった感じで数えなくてはいけないので、数の分野に分類されている場合もあるぞ。
位置の問題はできていた方が、点描写(点つなぎ)の課題に取り組みやすくなるぞ。
しっかりと見本を見て写すので、観察力も必要となってきます。
つまり小学校受験にとって総集編というわけです。
点描写(点つなぎ)に必要な力と効果
点描写に取り組むことによって得ることができる力はたくさんあります。
たくさんの力の中から運筆力、指先を調整する力、観察力・注意力・集中力、図形・空間把握能力について解説します。
運筆力
文字の練習をする時に、いきなり「あ」とは書かせませんよね。
まず、鉛筆を正しく持ち、直線、山型や波型の線を描く練習をしますよね。
これは文字を書くのに必要な運筆力をつけるのに必要な練習です。
他に迷路も運筆の練習になりますよね。
さらに点描写は点と点を結ぶので迷路より運筆力が必要とされます。
運筆力がしっかりついていないと、文字を書くのも苦労するぞ
指先を調整する力
ただ直線を引くだけではなく、始点からいくつかの点を通って終点まで描かないといけないので、指先を上手に使って調整する必要があります。
観察力・注意力・集中力
点と点を結ぶのは大人にとっては簡単なことです。
しかし子どもたちにとっては、とても難しいことです。
どこの点から始まって、どこの点で終わってるかな?
自分自身で確認しながら慎重に取り組む必要があります。
よって、観察力・注意力・集中力が養われるのです。
図形・空間把握能力
点描写(点つなぎ)に取り組んだことがある方なら想像ができるかもしれませんが、模写力、図形・空間把握能力はつきます。
息子は、点描写が好きで毎日と取り組んでいたから、模写力がつきました
模写力があるから、字もきれいだしな
そうそう、小学校受験が終わってから書道を習ったっていうのもあるだろうけど、字はきれい。
当時の先生も、上達が早いと褒めてくれました。
書道を辞めて何年も経つけど、学校から参加する書写のコンクールには賞をもらってくるなぁ
ちなみに息子が書いた字はこれです。左が年中の夏(小学校受験の対策を始めて3ヶ月)、右が年長の冬です。
筆圧も運筆力も全然違うのがわかっていただけると思います
図形の方はどうかな?
数学は苦手だけど、図形の分野だけは好きみたい。外部模試でも満点近く取ってくるのは図形の証明問題かな
このように、たくさんの力が必要となるため、点描写の問題は小学校受験で出題されます。
点描写の年中7月の実力テスト
息子が通っていた小学校受験のための教室では、2ヵ月に1回テストがありました。
今回は年中の7月の実力テストの問題を参考に類題を作成したので紹介します。
点描写(点つなぎ)の問題
上と同じようになるように点と点を線で結びましょう(制限時間 120秒)
(類題)
もう一題ありますが、下に息子の回答を載せているので省略します。
配点5点×2 10点満点
点描写(点図形)の点数と平均点
実際のテストでの息子の点数は5点。
平均点は5.5点でした。
点描写の問題は、部分点をもらたので、1問目3点、2点目2点でした。
この時の息子が描いた答えはこちら。
点描写で減点される理由
- 線がぐねぐねしている
- 始点・終点がはみだしている
- 必要ないところに線を引いている
- 必要なところに線を引いていない
年中さんということもあり、だいぶおまけをしてくれていると思います。
うちの子ができないと思っていたけど、それ以上にひどいな
うちの子もこんな感じ!!
そんな風に思っていただけたら幸いです。
この問題を解いたときは、年中の7月。
受験本番まで1年4ヶ月。1年4か月もあれば、子どもは私たちが想像できないくらい成長します。
今はできなくても、毎日コツコツ続けていたら実を結ぶ日が来ます。
点描写で点数を取るポイント
- まっすぐな線を引く
- 始点・終点共にはみ出さない
- 線が多いのも少ないのもダメ
すごく当たり前のことを書きました。でも、年中さんくらいなら難しいですよね。
点描写には、これまでに解説したように注意力、指先の力を調整する力、筆圧などの様々な能力を必要とします。
もちろん、定規は使いません。
定規を使わず、真っすぐな線を書くためには、様々な力がついていないと難しいです。
逆に、点描写が得意になったら、筆圧もついてきた証拠です。
文字もスムーズに書く事ができるようになったり、塗り絵もきれいに塗ることができるようになったりします。
さらに、問題を解くスピードも速くなったりすると言われています。
息子も年中の7月には、こんなひどい線を描いていましたが、年長になることには点描写が得意になっていました。
特に点描写をたくさん解かせたわけではないのですが、いつのまにか好きになり、自ら解くようになっていました。
子どもでも大人でも、好きなことって上達が早いですよね。
息子の場合もそうでした、好きになり、たくさんの問題を解くようになり、上達していきました。
たくさんの力を身に着けていないといけないので、練習し始めてから結果が出るまでには時間がかかるぞ。
慌てず、コツコツと取り組む姿を褒めてあげてほしい。