小学校受験において行動観察が行われる背景の1つに「小1プロブレム」があります。
小1プロブレムとは、小学校に入学してすぐの1年生が以下のような理由で小学校生活になじむことができないこと。
- 集団行動が取ることができない
- 授業中に座っていることができない
- 先生の話を聞くことができない
小1プロブレムの原因は以下のように考えられています。
・保育園・幼稚園・こども園と小学校のギャップが大きい
・時間割で区切られた生活に馴れていない
・小学校では子ども自身が考え、判断しないといけない
・自分がやりたいことを抑えて集団行動をしないといけない
・家庭による保護者のしつけが十分でない
つまり、行動観察が行われる理由は、学校生活を送る中で、最低限身につけておいて欲しいこと・・・つまり集団活動のルールを守ることができているかを確認したいからなのです。
ぶっちゃけて言ったら、集団行動ができない子は入学してほしくないんだ
ぶっちゃけましたね
そりゃそうだ
1クラス30かから40人の児童が先生の指導がなくても、授業中は前を向いて座ってくれていたら楽だからな
保護者がしつけておいてください、ってことですね
ぶっちゃけた話はここまでにして、今回は、行動観察の課題を紹介します。
年中の6月に通っていた教室で出された課題です。
息子は年中の春に小学校受験準備を始めたので、準備開始後2か月頃です。
行動観察の説明、約束事、評価基準、息子の評価を紹介しているので、参考にしてください。
小学校受験の教室に通うと、周りがみんなできているように見えませんか?
うちは○○が苦手で・・・どうしたらできるようになるかな?
なんて話してくれる人は少ないですよね。
どうしても孤独な戦いになる小学校受験。
第一子だと余計にわからないですよね。
先生は、大丈夫だと言ってくれるど、大丈夫かな?
なんて不安だらけですよね。
それって、見通しが立ってないからなんですよね。
今やってることは完璧にできてないからと言って、みんなから遅れるわけではないぞ
できなかったことがあったらチャンスと思えるのが大事だな
- ペーパーと行動観察が同日に試験があるとしたら、先に評価されるのは行動観察です
指示行動ゲームの説明と約束事
指示行動ゲームの説明 | 約束事 |
①音楽が流れたらじゆうに教室の中を歩き回りましょう | ①お話をしっかり聞きましょう |
②先生がタンバリンをたたく数をしっかり聞いて、お友達を 見つけてグループになりましょう 例)タンバリンの数:2回→2人組など | ②お友達と仲良く取り組みましょう |
行動観察(指示行動)の評価基準
指示① | □守れます □ 聞き漏らしがあり、行動が遅れたり周りを見て動いています □守れません |
指示② | □ 守れます □聞き漏らしがあり、行動がおくれたり周りを見て動いています □守れません |
取り組み方 | □ 積極的に動くことができます(① ②) □ 消極的なところが見られます(① ②) □意味が分からず自分から動くことができません(① ②) |
約束事 | 守れます(① ②) 守れません (① ②) |
行動観察(指示行動)の息子の評価
指示① | 守れます |
指示② | 聞き漏らしがあり、行動がおくれたり周りを見て動いていまする時もあります 自分で考えて動くこともできています |
取り組み方 | 積極的に動くことができます(① ②) ①は、はじめ消極的でしたが、だんだんよくなりました |
約束事 | 守れます(①②) |
年中の6月なので、小学校受験対策をし始めて2か月くらい経った頃です。
基本的なことですが、先生のお話はしっかりと聞かないといけませんね。
しっかり聞くことができるようになったら、自分で考えて行動することが大切ですよね。
ある小学校の先生のお話
息子が受験の準備をしていた当時、ある小学校の先生が講演会でこのようなことを話されていました。
小学校に入学するまでに身につけてほしいことは、「集団活動のルールをしっかりと身につけること」です。
今の子達は、遊びを通して身につけていく機会が減っています。
親御さんは、これを自覚した上で、お子さんに様々な体験をさせてあげてください。
時には、危険なこともあるでしょう。でも、危険なことを体験する時、子ども達は子ども達なりに考えます。そして、その体験から得られたものは、「受験のため」に得たものではなく、子ども達の生活の土台となっていくでしょう。
今、「他人の立場に立って物事を考えることができる」子が減っていると言われています。
逆に、増えているのは「自己主張ばかりする子」「自己主張ができない子」「友達と遊べない子」が増えているのです。
私たちは、このような子ども達の将来の姿をよくわかっています。
ですから、行動観察では、今の子ども達が最も欠けている部分を見たいと思っています。つまり、合否に大きく関わってくると言っても過言ではありません。
こういった講演会を開いて質疑応答をすると「ペーパー」の問題に関する質問が多いのですが、学校側が重視しているのは違うのですよね。
そこをきちんと見極めて、子育てをされているご家庭のお子さんが合格していますよね。
どうしてもペーパーの対策に力を入れてしまいますが、行動観察は重視されることを心に留めておいてくださいね。
おすすめの本とグッズ
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- メニューも子ども好きなものではなく、家族全員が食べるものが紹介されています
モンテッソーリ教育・レッジョ・エミリア教育を知り尽くした オックスフォード児童発達学博士が語る 自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方
- 子どもへの具体的な接し方、話し掛け方などがとても参考になります
- 本に書いていることを実践することで、幼稚園でのできごとを楽しそうに話してくれるようになりました
- これまでの育児を見直すきっかけになります
まとめ
小1プロブレムとは、入学してすぐの小学1年生が学校になじむことができないことです。
具体的には以下のようなことができないことが小1プロブレムに当たります。
- 集団行動が取ることができない
- 授業中に座っていることができない
- 先生の話を聞くことができない
小1プロブレムの原因は以下のようなものが挙げれれます。
・保育園・幼稚園・こども園と小学校のギャップが大きい
・時間割で区切られた生活に馴れていない
・小学校では子ども自身が考え、判断しないといけない
・自分がやりたいことを抑えて集団行動をしないといけない
・家庭による保護者のしつけが十分でない
私立小学校では、 上記のような小1プロブレムが起きてしまうと授業が進まなかったり、トラブルが多発するのを避けたいと考えます。よって集団活動のルールを守ることができているかを確認するために、行動観察の試験が組まれているのです。
今回は年中の6月の行動観察の課題を紹介しました。
受験までまだ1年半近くあるので、できないことがあっても構いません。受験本番でできるようになれば良いのです。
大切なのは、周りのお子さんの出来を気にせず、我が子の成長を見てあげることです。